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「あんたには黙秘権がある。任意同行の取り調べだ。話したくなけりゃ話さなきゃいいだけのことだ……」
一筋の煙を昇らせれる吸殻の火をギュッと消し直しながら、刑事が沈黙を破っては話しだした。
「だけどな、こっちだって、"話すことなんてひとつもございません"なんてツラしてる奴を好き好んで任同求めたりはしないよ。こっちもプロなんでね、暇じゃないんだ。」
男はまだうつむいている。机の上のライトだけでは、表情は読み取れない。
「…十数件の行方不明事件への関与……この数字は、"手違い"の数字じゃない。あんた、何か知ってんだろ?」
「……」
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