当たり前の日常

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朝日が上って街も、人も、動物も目を覚ます。日が暮れたら帰路につき、暗闇と共に一日が終わっていく。気づいた頃には明日が迎えに来る。 私の名前は『真島美咲』。このすごく当たり前の中で生きている。 この日常を失うことも、変わってしまうことも疑ったことなどないほどに、当然のように生きてきた。 「……ねえっ、美咲聞いてるのっ!?」 「えっ?あ、ごめん。ちょっとボーッとしてて…」 「もぉー、ちゃんと聞いてよ!でね、彼がね!」 夕暮れのファーストフード店。クラスメイトであり、所謂友人である彼女が私の隣で日常の報告をしている。正直私にとって何の必要性もない話題ばかりだ。 「あ、彼との待ち合わせの時間だ!私行くね、じゃあまた明日」 「うん、また明日」 彼女は時計に目をやったかと思うと慌てて鞄を手に取り店を出ていく。私はそれを目で追ったあと一息つくと、ゆっくりと立ち上がり自宅へと向かった。 辺りはもう暗くなり、街灯が微かに照らす道をとぼとぼと歩く。この静かな時間が少し好き。  
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