信頼度中の場合

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「それは何故ですの?」 「やっぱり、選手と監督って立場を大事にしたいからかな。友達感覚になると、締まる時に締まらないっていうか」 「素晴らしいお心がけですわ。でももう手遅れな気がしますの」 「そうなんだよね。有原達とはタメ口だし、休日に遊ぶ事もあるし」 「よく有原さんがおっしゃっておりますわ。お兄ちゃんは押しに弱いと」 「あはは。そりゃあ、現役女子高生におねだりされたら、断れるものも断れないよ」 「……今の言葉、本当ですの?」 「え?」 「現役女子高生のくだりですわ」 「えっと、半分冗談だけど」 「では半分は本気ということですのね!?」 「えっ!? 急にどうしたの?」 「……監督様? お願いがございますの」 「は、はい」 「きょ、今日の練習が終わったら、ご一緒にお夕食でもいかがですの?」 「あぁ。構わないよ」 「で、では! 今週末のお休みの日、ご一緒にお出かけはどうですの?」 「構わないよ。けど僕と遊ぶより、同年代の子と遊んだほうがいいんじゃないかな?」 「いえ! そんなことございませんの!」 「そう? ならいいけど」 「……」 「……」
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