プロローグ

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初めて男女交際というものを経験したのは18歳。 まぁ、ちょっと遅めかな。 それなりに幸せだった。 たくさんの想いを貰ったもの。 彼はあたしを好いてくれた。 あたしも彼を好いていた。 大切にしてもらった。 だけど、なんでかな? あたし、彼を好きじゃなくなっちゃった。 確かにね、他に気になる人がいた時期もあったの。 気になるっていうか、頻繁に思い出しちゃう時期。 だけど、一時の気の迷いっていうのかな? すぐ彼しか見えなくなるから、浮気はしたことなかった。 でもある日。 そんな日々に終わりが来たの。 気になる人がいて、でもいつも通りすぐに気にならなくなった。 だけどね、彼を想う気持ちも一緒に薄れてしまったの。 こんな気持ちでお付き合いを続けるのは嫌だったし、何よりあたしを愛してくれる彼に失礼だと思って、別れを告げた。 初めて男の人を振ったのは22歳。 あたしは自分に失望した。 こんな風に大切だった人を傷つける日が訪れてしまうなら、もう誰ともお付き合いなんてしなくていい。 傷つけるくらいなら、あたしがこうなる前に振られたかった。
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