資産家の祖父

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「しかし、東弥様が…」 「そのことだが、東弥様がしばらく 戻ってこれそうにないようだとのことです。 なので、詳しいことは、後々東弥様が返ってこられて ご説明されるとは申されておったのだが、 お屋敷の御案内などの世話は頼むとも申されておった。」 「そういうことでしたか。承知いたしました。 それでは、綾乃様、優斗様まずは、 各自室へご案内させていただきますね。」 とりあえず言われるがままに雄舞の後に二人で付いていき その一歩後ろから燈舞が付いてきている光景となった。 中央階段の別れた通路のちょうど中心にたったところで、 雄舞はとまった。 「ここから先は別になりますので、優斗様は…」 「僕は、屋敷内のこと分かるから自分の部屋でゆっくり休ませてもらうよ。 雄舞達は、綾乃姉ちゃんをお願いね。 あと一人だけ人を僕の部屋によこしてくれると助かるよ。」 「承知いたしました。では、綾乃様参りましょう。」 雄舞が言い終わると、優斗は左の廊下へと 迷わず進んでいってしまった。
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