死ぬ勇気のない僕に死神がとり憑いた。

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次の電車で追いかけてる間、 ずっと考えてた。 いつ殺してくれるんだろう。 痛いのかな、 できればポックリがいいな。 次の駅で降りてみると、 自販機の横にベンチがあって、 死神は膝を抱えて座ってた。 鎌は…… 自販機に突き刺さってる。 かわいそうなことしたなーって 今度は本気で思った。 だってさ、 僕が目の前まで行くと、 ワンワン泣いて、 鼻水まで垂らしてた。 仕方なくTシャツの裾だけど、 拭いてあげた。 小さい鼻が赤くなっちゃって。 「臭い」て。 すごい睨まれた。
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