死ぬ勇気のない僕に死神がとり憑いた。

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また電車に乗って、 家のある駅まで戻るあいだ。 死神はずーーと僕の横に座って、 鎌を振ってる。 振り下ろす度に ふんっ! ふんっ! て。 仕事熱心なんだなー 駅に着いたから、 今度はちゃんと教えてあげた。 これもはじめて知ったんだけど。 どうやって教えたらいいんだろうて考えて。 黒い服の袖を摘まんでみようと。 そしたら摘まめた。 滑らかな感じだった。 シルクに似てる感じ。 でも待てよ? あ、さっき鼻ふいてやったか。
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