二日目

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「良いではないか」 「殿……いけませぬ」 言ってないけど そんな感じ。 冷たい手首から、 トク…トク…トク…… 伝わる心拍。 恐る恐る、 頭巾をめくってみた。 ラベンダーみたいな髪色。 みるみる赤くなる肌色。 「鎌……返してください」 裾もまくり上げてみる。 「ちょちょちょちょっ! 聞いてます!?」 「ちょっと待って。すらり伸びる足」 「解説しないで!」 突き飛ばされて、 壁に頭ガンッ!! 死神ふわふわ、頭もふわふわ。 「どこに隠したのよ! ばか!」 て聞くから、 そこだよ、て指さした。 押入れ開けると、 涙ながらの再開。 鎌に頬ずり、スリスリ。 すかさずビュン!!と凄まじい一振り。 「あ……また避けちゃった」 「なんで避けんの!? ばかじゃないの!?」 腕をバタバタ。 「頼んだよね!? お願いしたよね!?」 しかたないよ、 人生常に逃げ腰の賜物。 床に突き刺さったままの鎌。 下の人、大丈夫かな……
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