五日目

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暗い部屋で 天井を眺めながら 神様に感謝の言葉。 ふたりで寝るには だいぶ狭い布団だけど、 あと9日だし。 まあいいか。 腕枕なんて、いつぶりだろう。 スヤスヤ眠る彼女、 死神だけど。 人間て強欲。 このままがいいなーて思っちゃう。 彼女の手を持ち上げてみる。 もうすぐ0時。 そして日付変更。 9の文字が赤く光って、 8に姿を変えた。 僕は死ぬ。 それはいい。 僕が死ななかったら彼女は? 彼女はどうなる? でも、ひとつだけ言えること。 あと8日で、お別れだね。 「おやすみ」
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