死ぬ勇気のない僕に死神がとり憑いた。

6/15
前へ
/52ページ
次へ
キサマノイノチヲ フキケシテヤロウ もしかして、叶っちゃう? 走馬灯ように思い出が流れる。 つまらない人生だった。 悔いはない。 でも怖い。 そんな心変わりにはお構いなしで、 黒い塊は遂に姿を現した。 鈍く光る巨大な鎌。 ひらひらと揺れる裾。 死神!? 一目で分かった。 アニメとか漫画に出てくる姿そのまま。 俯いている顔は髑髏に違いない! 声にならない恐怖。 暑さを無視して震える全身。 死神は鎌を振り上げて僕をみた。 「え!? ちょーーーかわいいんですけど!!」 …………ぽっ 鎌を振り上げながら、白い頬がピンクになった。
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加