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兄貴が運転する車の中で、あたしも所詮シマウマだったのかな…なんて考えたりしていた。
途中コンビニに寄ったりしているうちに、伊織は寝息をたて始めた。
隣で眠る伊織の目には、かすかに泣いた跡があった。
伊織も辛いんだ。
そう思ったら、なんだか気持ちが落ち着いた。
「着いたぞ、美奈子…。」
いつの間にか眠っていたあたしを、兄貴が起こす。
辺りは暗闇に包まれていた。
やはり思っていたより田舎だったのか。
まだ眠っていた伊織も起こして、あたし達は車を降りた。
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