第一章/彼女の帰還

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電話を切った途端、トレーニングを終えた真人が帰ってきた。 真人/理樹、今誰と話してたんだ? 理樹/ああ、恭介だよ。 真人/なんでこうタイミングが悪いんだよ。もう少しはやく帰ってくればよかった~ 理樹/なんで落ち込んでるの!? 真人/理樹、俺を捨てないでくれ~ 理樹/わかったから落ち着きなよ。 真人をなだめていると何故か鈴が入ってきた。ここ男子寮なんだけど…… 鈴/理樹お前、誰と話してたんだ!電話しても話し中ってなんだ! お前、喧嘩売ってるのか! 理樹/いやいやいや、喧嘩売ってないし、たまたま恭介と話してたんだよ。 鈴/そうか。あのバカ兄貴からだったなら許す! なんで彼女の扱いはバカにされてる気分になるんだろうか。不思議だ。 理樹/で、鈴はなんでここまで来たの? 一応聞いて見た。 鈴/うむ。本当は理樹とサシで話したかったんだが、あのバカはなんとかならないのか? 彼女はまだ、落ち込んでる真人を指差した。 理樹/まだ、落ち込んでるよ! 真人がいない方が話しやすいなら外で話す? 鈴/わかったそうする。 こうして真人を置いて、鈴と二人で中庭にあるベンチまで行った。
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