仮面の裏の真実

6/6
854人が本棚に入れています
本棚に追加
/110ページ
「…ふぇぇぇえ…っ、すいません…っ、」 「大丈夫、大丈夫だから。」 「カップ、割っちゃいました…っ、ひっ、く…」 「直ぐに新しいのを取り寄せる。」 「…迷惑…かけて…っ、ふぇ、すみません…っ…!」 はらはらと涙を流す雅は色っぽくて。そんな雅の姿を役員にも見せたくない静也は、雅の形のいい唇にキスを落とした。 ちゅ、ちゅ、と最初は軽く。目尻にも涙を舐めとるように。 そして徐々に下に下がっていき、かぷり、とそれにかぶりついた。 「…ん、ふ…っ…ふぁ、」 激しい口付けに、色っぽい水音。雅の扇情的な声は静かな部屋に良く響いた。 *** 「…っは、ぁ…は、」 漸く唇を離され、体の力が抜けてしまった雅はへにゃ、と静也の体に体重を預けた。 そんな雅を満足そうに見る恋人、静也。 「…落ち着いたか?」 「…は、い…」 ちゃんとした副会長、と思われがちだが少し抜けている雅 と、それを優しく、しかし心配しつつ溺愛している静也。 この二人の幸せな日々はずっと続いていく─────。 end (会計と書記、空気。)
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!