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「…ふぇぇぇえ…っ、すいません…っ、」
「大丈夫、大丈夫だから。」
「カップ、割っちゃいました…っ、ひっ、く…」
「直ぐに新しいのを取り寄せる。」
「…迷惑…かけて…っ、ふぇ、すみません…っ…!」
はらはらと涙を流す雅は色っぽくて。そんな雅の姿を役員にも見せたくない静也は、雅の形のいい唇にキスを落とした。
ちゅ、ちゅ、と最初は軽く。目尻にも涙を舐めとるように。
そして徐々に下に下がっていき、かぷり、とそれにかぶりついた。
「…ん、ふ…っ…ふぁ、」
激しい口付けに、色っぽい水音。雅の扇情的な声は静かな部屋に良く響いた。
***
「…っは、ぁ…は、」
漸く唇を離され、体の力が抜けてしまった雅はへにゃ、と静也の体に体重を預けた。
そんな雅を満足そうに見る恋人、静也。
「…落ち着いたか?」
「…は、い…」
ちゃんとした副会長、と思われがちだが少し抜けている雅
と、それを優しく、しかし心配しつつ溺愛している静也。
この二人の幸せな日々はずっと続いていく─────。
end
(会計と書記、空気。)
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