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「平凡!よくも俺様の薫(かおる)を泣かせてくれたな!」
「若松、貴方薫を無視したんですって!?何様のつもりですか!」
「「ホントウザイよねー。僕達の薫を泣かせるなんてさー。」」
「平凡のくせして~、調子に乗ってんじゃないよ~?」
「………」
上から俺様会長、腹黒副会長、ドッペル双子庶務、チャラ男会計、無口書記。
平凡平凡って、それしか言えねーの?事実だから別に気にしてねーけど。
「……はあ、」
呆れてものも言えず、溜め息しか出てこない。こんな低能、相手にするだけ体力の無駄だ。
「なっ!!人に向かって溜め息なんかついたら駄目なんだぞ!お前サイテーだな!」
俺のする事全てに目敏く文句を入れてくる目の前の毬藻頭に瓶底眼鏡。明らかに変装だろ、と突っ込みたくなる薫とか言うヤツ。
…そうだ、全てはコイツの所為だ。
三日前に転校してきたコイツを見て、絶対関わりたくないと思っていた。だけど毬藻が俺を何故か気に入ったようで、俺に付き纏ってくる。
それに苛ついた俺は、毬藻を無視した。
ただそれだけだ。それだけなのに何だ、この言われ様は。
生徒会にどう泣き付いたらここまでになるんだよ。話したら親友って考えてみろ、おかしいだろーよ。
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