平凡ですけど何か?

3/6
854人が本棚に入れています
本棚に追加
/110ページ
「へーへー、すんませんでした。」 面倒臭い為、適当に謝って撤収撤収。何でコイツらの為に俺が足止め食らわないといけねーんだよ。 くるり、と方向転換した俺の腕をガシッと誰かに捕まれる。 そうですよね、そうなりますよね。 「なんだ、今の謝り方は。平凡の癖に随分偉そうなんじゃないか?」 俺の腕を掴んだまま俺を睨み付ける、腹立つ程の美形。だけど一人称が俺様とかいう痛い生徒会長。 「…離せよ」 バッ、と掴まれた腕を振り払う。気持ちわりーんだよ。触んな。 「…っ、貴様…っ!」 「さっきから聞いてりゃ貴様とか俺様とか?痛い、いてーよ。聞いてて可哀想になってくるわ。いつの時代なんだよ。」 「貴方…っ!それ以上言うとどうなるか分かってるんですか!?」 「さー?知らねーなあ?別に興味ねーし。つーかアンタもアンタだよ、副会長。下手くそな偽笑顔指摘された位で信者に成り下がってんじゃねーよ。」 「「平凡さー、生徒会ナメすぎなんじゃない!?平凡を潰すなんてどうって事ないんだからね!」」 「テメーらが俺を簡単に潰せる訳ねーだろ、逆に潰すぞコラ。お前らもちょっと見分けて貰った位で好きになるなんて下らねーなあ?二人がわざと全部合わせてる事くらい気付くっつーの。」 「平凡さ~、口悪いよね~。俺、ホントにそーゆーの腹立つんだ~。」 「俺もその喋り方がかなり腹立つ。聞いてて不愉快だわ。下半身ユルユルチャラ男。いつか刺されちまえ。」 「柊!!友達にそんな事言っちゃ駄目だろ!俺の大事な友達なんだからな!あ!勿論お前も親友だぞ!!」 「だから、勝手に名前で呼ぶなっつってんだろーが。それにお前と友達になった覚えはない。勘違いしてんなよ。」 全員を黙らせ終わり、もう一度溜め息をつく。 こんなに喋ったのいつぶりだろうか。少し疲れた。 そんな時、腹に軽い衝撃が。
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!