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「へーへー、すんませんでした。」
面倒臭い為、適当に謝って撤収撤収。何でコイツらの為に俺が足止め食らわないといけねーんだよ。
くるり、と方向転換した俺の腕をガシッと誰かに捕まれる。
そうですよね、そうなりますよね。
「なんだ、今の謝り方は。平凡の癖に随分偉そうなんじゃないか?」
俺の腕を掴んだまま俺を睨み付ける、腹立つ程の美形。だけど一人称が俺様とかいう痛い生徒会長。
「…離せよ」
バッ、と掴まれた腕を振り払う。気持ちわりーんだよ。触んな。
「…っ、貴様…っ!」
「さっきから聞いてりゃ貴様とか俺様とか?痛い、いてーよ。聞いてて可哀想になってくるわ。いつの時代なんだよ。」
「貴方…っ!それ以上言うとどうなるか分かってるんですか!?」
「さー?知らねーなあ?別に興味ねーし。つーかアンタもアンタだよ、副会長。下手くそな偽笑顔指摘された位で信者に成り下がってんじゃねーよ。」
「「平凡さー、生徒会ナメすぎなんじゃない!?平凡を潰すなんてどうって事ないんだからね!」」
「テメーらが俺を簡単に潰せる訳ねーだろ、逆に潰すぞコラ。お前らもちょっと見分けて貰った位で好きになるなんて下らねーなあ?二人がわざと全部合わせてる事くらい気付くっつーの。」
「平凡さ~、口悪いよね~。俺、ホントにそーゆーの腹立つんだ~。」
「俺もその喋り方がかなり腹立つ。聞いてて不愉快だわ。下半身ユルユルチャラ男。いつか刺されちまえ。」
「柊!!友達にそんな事言っちゃ駄目だろ!俺の大事な友達なんだからな!あ!勿論お前も親友だぞ!!」
「だから、勝手に名前で呼ぶなっつってんだろーが。それにお前と友達になった覚えはない。勘違いしてんなよ。」
全員を黙らせ終わり、もう一度溜め息をつく。
こんなに喋ったのいつぶりだろうか。少し疲れた。
そんな時、腹に軽い衝撃が。
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