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「僕はスピリス。そしてここは僕の城」 城…? こんなただっぴろい城に、こんな小さな少年が住んでいる、と。 『この世界』に城などあっただろうか…。 俺が知っている限り城は俺たちの国にあったものしか知らない。 一体ここは… ブロッサムボルトはどこなんだ…? 「少し外に出て見る?」 少年が言った提案に俺は素直に頷いた。 彼に連れられ、二階のテラスへ向かう。 そして扉を開いた… 「ここは…!?」 そこには見たことのない風景が広がっていた。 広い草原と…遠くには見たことのない建物。 四角い箱が突っ立っているように見える。 「あれがこの世界の中心都市だよ」 「都市…?」 「あそこでは沢山の財閥があってね…そこに住む人は一般と、財閥のお嬢様、もしくは坊ちゃん。そしてそれらに仕える執事がいるんだ」 「財閥…?執事…?」 聞いたことのない言葉だらけで頭が痛くなる。 ここは…俺がいた世界とは違うのだろうか…?
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