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「よし、終わったー。」
時間通りに仕事が終わり、
里佳の連絡を待ちながら
帰る支度を始めた。
支度も終え、
帰ろうと席を立った時だった。
「高橋さん!」
そう声をかけてきたのは
河村さんだった。
「どうかしましたか?」
そう尋ねると申し訳なさそうな顔で
実は、と話しはじめた。
「明日の会議で使う資料
手伝ってくれないかな?」
河村さんは顔の前で手を合わせ
お願いだよ、と頼みこんできた。
トラブルの処理に追われ
未だに手がつけられていないという。
これは仕方ないよね。
里佳も事情を話せばわかってくれるだろう。
手伝うことに決め、河村さんに
わかりました、と言おうとしたとき
ある人の声に遮られた。
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