ゆーくんとれーくんのお話。

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れーくんの護衛任務を受けて、れーくんに近づいたのは、1年の初め頃。 僕は、人を好きになる事はないと思っていた…のに。 君は軽々しく僕の心の中に入り込み、かき乱した。 「…はぁ~。」 僕は大きくため息をついていた。 「あ、ため息!ゆーくんダメだよ、幸せ逃げちゃうよ??」 それを君が言うのか。 「…ごめんごめん。幸せにはなりたいからね、気をつけるよ。」 まだまだ消えてくれない恋心は、心を傷つけるばかりだ。 君の隣に居られる間に、諦められる未来を夢にみる。 この、高校3年間だけの友人なのだから。 でないと、僕は狂うだろう。 そんな未来を夢に見ながら、今日も僕は君に惹かれる。 早く、諦めさせてくれ。 「じゃあ、僕残りの仕事片付けてくるね。後片付けもお願いしちゃうけど、いい?」 「もちろん!お仕事頑張ってね。」 「ありがと。明日こそ、お出かけしようね。」 そう言いながら、友達を装って髪の毛をくしゃくしゃっと撫でる。 サラサラな髪の毛の感触に頭がくらりとするが、何とか理性を抑える。 「それじゃあ、よろしくね。おやすみ、れーくん。」 「…おやすみ、ゆーくん。」 パタリとドアを閉めると、もう一度大きくため息を吐き、パソコンへと向かった。 「…頭撫でるのは、反則だよぉ。ゆーくん…。」 顔を真っ赤にしているれーくんには気付かないまま、僕は仕事に没頭していった。
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