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そう、1人うんうんと頭で考えていると、ケータイの向こうから大きな声が聞こえた。
「…うん。よし、わかった!!」
「…みなたん?」
なにがわかった??
「柏木湊人のー!ドキドキ!お泊まり大会~!ドンドンパフパフ~!!…の開催を宣言します!!」
「は???」
「そういうことだから!」
「え???」
「僕も、ダーリン連れてくし、真中くん誘っとくし、ついでにチワワくん2人組も誘っとくから!今週末開催予定!よろしく!!」
「え、ちょ、話が見えな…」
「…げ!来た!!ごめん、今仕事抜け出してたから、切るね!また詳細は連絡する!!」
「は、はい。頑張って…!」
「うん!あさたんまたね!!」
そう言うや否や、プツリと電話は切れた。
確かに後ろの方でみなたんを探してる様な声が聞こえたから、本当に仕事を抜け出してたんだろう。
「デッカい家の跡取りって、大変。」
俺はそう思いながら、静かになってしまったケータイをジーッと見ると、溜息をついてベッドの上に放り投げた。
「本当に、瑛介旅行なんかに来るのか…?」
それこそ、みなたん程じゃないけど、それなりに忙しくしてるみたいだし。
風紀の事も色々とやってるし。
遊ぶ時間なんてあるんだろうか。
「一緒に、遊びたいなぁ…。」
そう、部屋でポツリと呟くと、俺はまた大きく溜息を吐いた。
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