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「あ、そうだ。メンバーはこれで全員?」
チワワ二人が氷川先生に説教されている時に、みなたんに尋ねる。
「ん?いや、もう1組カップル呼んだんだけど…まだ来てないねぇ。」
「へ?カップル??」
「そ。あさたんも知ってるでしょ?」
「それってもしかして…」
そう言いかけたところで、何やら言い合いをする声が後ろから聞こえてきた。
「もう、本当さ、なんで前日に準備が出来てないわけ!?まじ信じられない!尚且つ財布忘れるとか!?もう聞いてますか!!?」
「聞いてる聞いてる、ごめんって煌汰…。待っててくれてありがとな。」
「ーーーっ!!ほだされないですからね!?」
喧々囂々と騒ぐ二人組は、俺のクラスの…
「委員長!?」
「あ、水無月ー!みんなー!久しぶりー!ほら、早く行きますよ!!」
「はいはいっと。」
「はいは一回!」
どっちが先生だかわからないな…これ。
多分、ここにいたメンバー全員がそう思ったと思う。
小走りに俺たちの所にやってきた委員長は来るなり、遅れてごめんと大きく頭を下げた。
「いいよぉ、森岡くん。気にしないで!どうせ結城先生がなんかやらかしたんでしょ?」
「うーん、でも、遅れたのには変わりないからさ…。」
「いやー、追いついた追いついた。みんなごめんなー!…あれ?氷川先生なんでここに…。」
「もうその話は終わりました。結城先生鬱陶しいです。」
「氷川先生ひどくない!?」
「よし、じゃあメンバーも揃ったし、行きますか!!」
「柏木も俺の質問無視!?」
そう言ってみなたんは駅の入り口から違う方へと歩いていく。
「あ、あれ?みなたん、駅こっち…」
「あぁ。うちの車そっちに停めてあるからさ。うちの別荘に招待してるのに、公共交通機関で行かせるわけないじゃない!みんなこっちだよー。」
そう言ってみなたんがみんなを誘導した所には、黒塗りのリムジンが停まっていた。
お金持ちってすごい…。
リムジンなんて初めて見た俺…!
「よしみんな乗って乗ってー!しゅっぱーつ!」
そう言ってみなたんが所有するリムジンがゆっくりと目的地まで走り出し、一泊二日の旅行は幕を開けたのだった。
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