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「か、馨ちゃん!!」
サラサラの黒髪に、
知的な雰囲気を醸し出す黒縁眼鏡。
お洒落な服に、シルバーアクセをつけた、美男子!!!!
あああ!! めっちゃ格好良い!!
痛がって、右手を振ってる姿も絵になるよー!
「大丈夫? 馨ちゃん! 手」
「大丈ばない。男なんか触ったから汚い」
そう言って、私の使っていないお絞りを広げて、丁寧に拭き始めた。
「ちょっとぉー、馨ちゃんの手じゃなくて、殴られた琉架ちゃんを心配してあげなよー」
「あれ? てかコイツが浮気彼氏!? 自分は浮気すんのに彼女の合コンは駄目なワケ?」
るいるいとまみパイは、椅子からぶっ飛ばされた琉架を助け起こしながら、馨ちゃんを見た。
馨ちゃんはお絞りをポイッとテーブルに置くと、首に手を当てて溜め息を零した。
「かえでからメールが来たんですよ。『合コン中、迎えに来い』って」
「はぁ? 私、送ってないよ」
「ほら、かえでからの発信メール」
そう言われ、馨ちゃんの携帯を奪い取ると、確かに私のアドレスから送信されていた。
「女性って、彼氏の気を引きたいから合コン行って焼き餅妬かせたりしますし」
「そ、そんな! 私をそこらの面倒な女と一緒にしないでよ!」
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