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屯所への帰り道、突然総司が立ち止まった。
「土方さん。血の匂いがします!」
言うと同時にわき道に入っていった。
「総司っ・・・
待ちやがれっ!!!」
土方が追いかけていくと、そこには小さな狼を抱え、倒れている人がいた。
「おい、総司。生きてんのか?」
総司は確かめるように触れてみる。
「・・・・狼はダメですね。
こっちの子はまだ息がありますよ。」
狼にはたくさんの傷と血がついていた。
それをやさしく守るかのようにそっと抱きしめている。
「ちっ。しょうがねえ。連れて帰るぞ。」
二人は屯所までの道のりを急いで帰った。
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