ふたつ ~名前~

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屯所に帰った二人は気を失っている人を急いでを寝かせた。 ・・・死んだ狼は放さない・・・ バタバタバタ・・・・ 複数の足音が近づいてくる。 スパーン!!!! 障子が乱暴に開けられ数人の男達が入ってくる。 「土方さん!!いったいなんの騒ぎだ!!!!」 「なんかあったの!?」 「飯かっ!?」 「「はぁ・・・左之(さん)」」 土方と総司は一人場違いな奴にため息がでた。 「新八、平助おちつけ。 左之、どっか逝け。」 新八ーーー 永倉新八。筋肉バカで暑苦しい・・・が、大事なときには 冷静に物事を判断できる。 「どうした・・・って、なんだ?そのガキ。」 平助ーーー 藤堂平助。総司に負けず可愛らしい顔と低い身長。 だが、戦いとなれば先陣を切っていく。 魁先生とも呼ばれている。 「うわ・・・すごく汚れてるねえ、その子。」 左之ーーー 原田左之助。槍の使い手。かなりの長身。 顔はいいのだが・・・・頭が残念である。 「ええっ!?土方さんも総司もひでえなあ・・・」 「話はあとだ。新八、近藤さんたち呼んで来い。 平助、水と手ぬぐいだ。」 「「はい」」 新八、平助は土方に言われそれぞれに走り去る。 「・・・土方さ~ん、俺は??」 左之助は大きな体で這い寄ってきた。 「・・・・・てめえは隅にでもいろ。」 ちーん・・・・・ 哀れ左之助、部屋の隅でヒザをかかえてすねていた。 ・
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