1日目:夏休みの始まりとともに

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「ふふっ、じゃあ早く帰りましょうか。シーナの命のために」 ショボンとする私に微笑みかけ冗談を交えて慰めてくれる香奈。 「命のためなんて大げさだよ」 「冗談だって。ほら早く帰るよ」 そしてやさしく頭をなでてくれる。 私が落ち込んだりした時はいつもこうやって優しく慰めてくれる。言葉では表さないけどいつも感謝してるよ香奈。 「シーナ?早くしないとおいて帰るよ」 気がつくと香奈は先に教室を出ていた。 「ま、待ってよ……え、きゃっ!!」 私は慌てて香奈を追おうとして、教室の ドアに足を引っかけてしまった。 わっ、どうしようバランスがとれない…。 私は目を瞑り、くるであろう衝撃に備えた。 あ、あれ? しかしいくら待っても衝撃は襲ってこなかった。 あれ?なんか体が軽い?
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