すれ違い

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僕視点 「お前はほんとガキだな。」 またそんなことを言われた。 大学院に入り3ヶ月、僕は半年付き合った彼女と別れた。 理由は僕が一緒に遊びに行くのを忘れて家で漫画を読んでいたからだ。 彼女からの電話も気づかずに約束の10時から3時間たって彼女が直接来た。 大喧嘩をして僕の一言 「お前と別れる。」 そんな勝手な一言で別れたんだ。 「お前は顔は女うけするのに中身がなあ。」 「だまって。」 そう僕は童顔だ。そろそろ23にもなるのにいつまでたっても中学1年か2年に見られるし。ひどいときは小学生にさえ間違えられる。 「まあ、俺はお前が好きだから別れてくれてうれしいけどな。」 「おいおいまたそんなこと言うなよ。」 「俺は本気だぞ。」 「笑いながら言っても説得力ないよ。それに男同士はどうかと思うよ。」 僕はいつも彼にそんな事を言われる。でも彼はいつも笑って言うから冗談なんだろう。 僕はそれが言葉とは裏腹に悔しい。早く彼を僕の物にしたい。 いや、僕が彼の物になりたい。 僕は女の子と付き合って嫉妬心を煽ろうとしている。そして効果が無いと分かるとすぐに別れている。 僕はこんなところでもガキなんだ。だからこそ彼に全てを奪われたい。 もちろん彼が普通の男だって分かっている。 でも僕はあきらめない。だって僕はガキだからだ。
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