欲求

すれ違い

俺視点

ここは研究室。

俺は行動心理学を専行している。人の癖とかからその時何を考えているかを統計的に調べている。

俺が何故そんな事をしているかというと、こいつのを知るためだ。

こいつに全てを奪われたい。それと同等にこいつの考えている事を知りたいからだ。

今もすぐ近くにいる。そして少し手を伸ばせば触れられる。

しかし、俺が本当に触れたいのは表面的なところではない。

いや、俺はこいつに俺の深層部を触れてほしい。

こいつの事を考えていたら勝手に気まずくなってしまった。

「おう、腹減らねー。」

そして出た言葉がこれだ。

「あ、うん、そろそろ行こうか。」

時計をみたら丁度時間でラッキーだった。

学食に行く途中で、

「あの人たちいいね。」

「背の高い人私好み。」

「私は童顔の子の方がいいな。」

まただ。こいつは女受けがいい。

特に年上やお姉さん系にだ。

俺はこいつ以上にガキっぽいところがある。こいつを奪われるくらいならいっそこっちからなんてことを考えながら今日は親子丼をかきこんだ。