冬の到来、再会

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
冬、幻想郷 肌寒い風が頬を掠める季節。 「………。」 一匹の妖精は湖の畔、その時を待っていた。 そう、友と再会する時を 湖に靄が立ち込める 「…久しぶりね、チルノ」 靄の中現れた女性は少女に微笑みかけた。 「…久しぶり、レティ」 少女もその姿を見て微笑み返した 「およそ一年ぶりだね」 「そりゃそうよ、冬は一年に一回だもの」 「あたいが本気になれば年中冬にだってできるわ」 「嬉しいけどそれじゃあ冬のありがたみが無くなっちゃうわね」 「冬のありがたみ?」 チルノは首を傾げる 「そう、冬のありがたみ 私たち冬の存在があるからこそ春の存在が強調される。チルノも桜の木、好きでしょ?」 「…でも冬が終わればレティはまたどこかにいってしまうよ」 「季節は巡る、冬だってまたやってくるわ」 笑うレティ 「………。」 黙りこくるチルノ 「ねぇチルノ、私達の出会った日を覚えてる?」 微笑むレティはチルノに寄り添う。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!