1人が本棚に入れています
本棚に追加
歩きから、徐々にペースをあげて、等と説明しながら、前田さんはランニングマシーンの液晶パネルをピッピッと操作してくれた。
私がゆっくりと歩き始めると
「久しぶりなのは、何か、心境の変化でもあったの?」
そんな事を聞いてきたから
「いや、会費が勿体無いかな、と、」
差し障りのない返事をすると前田さんは、ふぅ~ん、と息を吐き
「突然時間の使い方が解らなくなって、ここを思い出したとか?」
意味を理解出来ず
「どうゆうこと?」
聞いてみると、言いにくそうに困ってる
「ん~、、、
別れたとか、で、また来るようになった子とか、結構いるからね。」
前田さんは押すともなしに液晶パネルを触ってる
あぁ、なる程。
箇々のリサーチって、やつね。
「アハハハ、違うよ。大丈夫。」
笑って答えたのに、なんだか困った顔をされてしまった。
「そんな子達は、無理するからね」
心配そうに私を見るので
「違うよ。前向きに、健康的に運動しようと思って。友人の結婚式の招待状がきたから、少しでも締めなきゃなのよ。」
前田さんの、筋肉質な二の腕をバシバシと、叩きながら走り続ける。
私の表情に安心したのか、
「そっか、それなら、ストイックに引き締める?プログラム組んであげるよ?」
ニヤリと笑ういつもの前田さんになっていた。
「それだけは、遠慮します。」
そのまま私は顔を正面に戻し、走ることに集中することにした。
「残念だなあ、」と呟いて、前田さんは周りの人達に声を掛け、やっとどこかに行った。
もし、そんな事があったとしても、前田さんには言わないなぁ、、、、
お喋りだしなぁ、
傷口に塩を塗られそうで、恐いわ。
最初のコメントを投稿しよう!