はじめに

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「ありえんけん!」 大きな声を出しているのは、 美術科教師 丘内 さおり 四国地方だか関西地方だかの方言が混ざりくさったようなしゃべり方をする。 彼女がこの物語のヒロイン(予定)。 「あ、ウチのママが怒りよるっ」 先生を見てきゃっきゃ言っているのが 私の幼なじみ 茉野 眞子 丘内先生顧問の美術部員で、絵の才能はあるため先生のお気に入り。 私は眞子に絵の才能しかないと思っている。 「マジうるせえちゃ」 私の自己紹介がまだでした。 生徒会書記 御浦 実雛 美術部の幽霊部長で、絵心一切なし。 運動音痴、勉強もできない、取り柄探し中の受験生。 この物語は、とある工業地帯らへんの中学のもの。 市立浅峰中学校。 おそらく平々凡々な中学の、しょうもない日常である。
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