第一章

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ファミレスに入り店員に席まで案内をしてもらってから今まで口を開いてなかった結衣が喋り始めた 「・・・そろそろ手、離してよ」 「逃げないか?」 「逃げないよ!もうここまできちゃったんだし」 でも、と続けた 「さすがに恥ずかしいな、って・・・」 「そうか?今更な気がするが。前なんてしょっちゅう手、つないでたろ」 「今は違うの!」 そういい軽く拗ねていたので仕方なく手を離した 「もし逃げたらこれからずっと無視するからな?」 「逃げないっていってるでしょ~」 「ま、気を取り直して食べようぜ」 「でもほんとにご馳走になってもいいの?」 「当たり前だ。無理やりに連れてきたんだからな」 「無理やりって自覚あったんだ」 結衣は苦笑しながらもメニューを手に取り 「せっかくだからいっぱい食べるぞ~!」 「お手柔らかに頼むぜ」 俺は笑いながら冗談をいい、自分もメニューに手を伸ばした
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