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「ナミちゃん。端末OK?」
と特別製のイヤホンと情報端末を確認させる。
他人から見える部分が無色透明の音声入出力可能なイヤホンマイク。
それと対話型情報端末。
これがアタシたちの標準装備。
銃の携行も発砲も許可されているのだが、表に出ないという特性上、警察以外が銃を持っているというのはマズイ。
それに対人間の近接戦闘であれば思考を読めるアタシたちに勝てる人間はまずいないからだ。
まぁ、アタシとインは小さい頃からパパと一緒に格闘技を色々とやってきたから余計に自信はあるんだけどね。
「OKですのん」
とナミちゃん。
今回の通報は
「大規模デモをおこそうとしている人間がいる」というもの。
こういうケースだと事前に情報を収集して、配置を固めたりする。
「今日はデモの情報収集だから、危険度は低いけど、それでも気を抜かないでね?」
「ラジャ。ボス」
と、ビシっと敬礼。
ナミちゃん、アナタまで言うの?
可愛いから許すけど、次言ったらお尻触るからね。
「次の角を右に曲がって10m左手の民家よ」
コクリとうなずく。
(ウチが先行して探ってきます)
ナミちゃんの思考が飛び込んでくる。
(ナミちゃんはサポートよ)
お互いに思考で会話する。
簡易テレパシーといったところか。
お互いが思考を読み取れるから成立する裏技。
子どもの頃はインと2人で、これを使ってパパを困らせたな…。
そうはいっても、あくまで思考なので他に準神持ちがいれば筒抜けになるんだけどね。
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