プロローグ

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私が祖国アメリカ合衆国から特殊任務を受け日本の来たのが1945年9月、今から2年前の事だ。 太平洋戦争が終り日本国の占領政策が始まった直後に来日した。 私、ジョセフ・オハラは日本人の父とイギリス系アメリカ人の母との間に生まれたハーフだ。 大日本帝国との戦争が始まってからはスパイの疑いをかけられたり差別や迫害を受けたこともある。 しかし私は先の大戦でアメリカ合衆国陸軍少尉として大日本帝国と粉骨砕身の思いで戦った。 私は祖国に愛してほしい等とは思わない。私が祖国アメリカ合衆国を愛していればそれでいい。それが私の全てだからだ。 そして戦争が終わり日本へ赴任する命令が下った。 日本語が堪能だった私が日本へ赴任するのは自然の流れだと思った。 私の中で日本へ行くことには全く抵抗は無かったが、任務の内容を聞いて私は驚愕した。 私に与えられた任務は、とても現実に存在するとは考え難い代物を探せという命令だった。 「オハラ少尉、君に日本への赴任を頼みたいのだが」 「はい、喜んでお受けいたします。大佐」 「うん、それで日本で行う任務だが……その前に私は頭がイカれてる訳でも君にジョークを言いたい訳でもない。今から命じる事は全て本気だ。」 私はジョン・ライドン大佐を尊敬し信頼しているので大佐からの命令を疑うなどあり得なかったが、この時の命令はあまりにも現実離れしていて我が耳を疑ってしまった。 「オハラ少尉、日本で"ARK"(アーク)を探してくれ」 私は驚いて大佐を目を見たが、大佐の目の光りは本気だと告げていた。
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