プロローグ

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あり得ない力で我軍を蹂躙し甚大な被害を与え後、片足が吹き飛び戦闘続行不可能だと悟ると自刃にて自害した彼………… しかも最後は晴れ晴れとした笑顔を我々に見せて。 私はこの現実離れした戦闘をどう報告しようと悩んだあげく、私はアメリカ陸軍本部にありのままを報告した。 私の進退が危うくなるようなこんな荒唐無稽な報告を正直に送ったのは、軍人らしからぬセンチなヒロイズムだと笑われるかも知れないが、単身で乗り込み勇猛果敢に戦った彼への礼儀と感じた。 数日後、私は司令官の任を解かれアメリカ本国への帰国を命じられた。 帰国した私は直ぐにアメリカ陸軍本部に呼び出された。 私は陸軍本部であの時の戦闘を見たままに話した。一笑に伏されるのも覚悟していたが、意外にも真剣に話を聞いてくれたのには驚きだった。 しかし更に驚いたのは私の部隊以外からも数例似たような報告があったというのだ。
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