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美紀にプロポーズをしてからは、結婚式の準備で忙しかった。まずは式場の手配。美貴が俺に告白をした教会にしようかしないかを話して、その教会に決めた。次は招待状の準備。クラス名簿を探したり、親友から同級生の住所を聞いて招待状を送った。
そして、式場に行って、最初に着る衣装を決めて、次にお色直しの衣装を決めたり、準備に協力してくれている友人達に、結婚式の仕事の担当を確認したりと、毎日寝る時間がないくらいだった。
すでに俺達は同棲している。
「なつき、すこし休もう」
時間は深夜二時を過ぎていた。式が間近ということもあり、招待状を送る人の住所を、予算削減のためにPCで自分達で打っていた。
「疲れた~。もう少しで式だね。今の心境は?」
そんなことを聞かれたって、答えは決まってる。
「幸せ」
普通の幸せでいい。これが私が求めていた幸せ。
「俺も幸せだよ美貴」
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