73人が本棚に入れています
本棚に追加
/72ページ
そして、あっという間に時間が過ぎて、結婚式の当日を迎えた。
友人が受付をしている前を、俺と美貴は通り、着替えを済ませた。先に着替えが終わった俺は、美紀の着替えが終わるのを待っていた。
「お待たせ、なつき」
美紀が純白でレース模様のウエディングドレスを身にまとって出てきた。美貴は純白のウエディングドレスが気に入っていた。
「綺麗だ」
「かっこいいよ」
その言葉を二人同時に言った。二人で照れた。
時間まで二人にしてください、と言って、部屋からは世話をしてくれているスタッフの方が部屋から出てくれた。
俺と美貴は、これまでの思い出を話していた。懐かしい思い出、恥ずかしい思い出、父の事、母の事・・・
時間ですと言われ、俺達は腕を組んだ。幼馴染からスタートして、恋人期間からのゴール。そして、夫婦としてスタートする今日という日。あの時、ぼくは、あの時親友といなかったら、今日、美紀とこの場にはいない。親友の一言で、自分に素直になれた。その日を俺達は記念日にした。
「さあ、行こうか美紀。皆が僕達を待ってる」
美紀は頷いて、俺と一緒に歩き出した。歩きながら俺は美紀に言った。
「約束する。これからは何があっても、美紀と一緒にいるから」
笑顔で美紀が頷いた。
最初のコメントを投稿しよう!