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どうしよう、どうしよう…。
考えれば考える程、答えが見つからない。
それでも、頑張って頭をフル回転させ、何かを出そうとした。
でも…、何も浮かんで来なくて。
結局出たのは、頬を伝う水滴。
「えっ、美衣!?」
突然泣き出した私を、真姫ちゃんが慌ててなだめる。
私ってば、泣いてばっかだな。
立川くんの言ってること、間違ってないのかもしれない。
『泣き虫』って。
あぁ、こんな時まで彼のことを考えてしまうなんて。
私…
やっぱり、立川くんのこと
好きなのかもしれない。
涙で濡れた立川くんが渡してくれたタオル。
そして、気づいてしまった、自分の気持ち。
窓から射し込める太陽の光が、私たちを照らした。
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