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「美衣の恋、応援する!」
「ありがとう!でも……。」
「ん?」
「本当にいいの?真姫ちゃんは、立川くんに私に近づくなって……。」
「あっ……。」
そのことを忘れていたのか、ヤバいというような表情をする真姫ちゃん。
「あの時は頭に血が昇ってて!しかも美衣と立川くんのこと反対してたし!立川くんとかあり得ないって思ってたし!あっ、でも今は全然そんなことなくて!美衣のこと応援してるからね!」
慌てて話し出したが、余程慌てているのか、いつもより早口だ。
「立川くんには大丈夫!美衣に近づいてもいいって言っておくから!」
「でも、近づくなって言ってた本人が逆のこと言うなんて、怪しいって思われないかな?」
「そっ、そこはどうにかなるでしょ!うんっ!!」
大丈夫大丈夫!と言う真姫ちゃんだけど、大丈夫そうには見えない。
でも……、
「そうだね。大丈夫。」
親友が言うことだから、信じてみようと思う。
それを聞いた真姫ちゃんがホッとするところを見て、思わず吹いてしまった。
「ちょっとー、なんで笑うのー?」
「真姫ちゃんって可愛いなぁと思って。」
「何言ってんの!美衣の方が全然可愛いから!」
「ふふっ、ありがとう。」
それから、カフェで少し話してから真姫ちゃんと別れた。
夕日がすごく綺麗で、優しく私を包んでくれている気がした。
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