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「わかってる」
危険なのは当たり前で、湊が言いたいことはそういう事じゃない。
これだけ湊と通信していて、誰1人敵が来ないことだ。
普段のミッションでは、敵が有象無象に寄って来て戦いながらの通信になるのに。
馬鹿なのか。あるいは……この企業に雇われた攻撃系の能力者がいるのか。
8階に上がるとさっきまでの騒がしい様な雰囲気がなくなり、誰1人いなかった。
若干歓迎されているのかな。
俺は湊の指示通りそのままそのビルの最上階に到着した。
目的の部屋は9階の最も広い部屋。かなり大きめの会議室だ。
そこのパソコンのデータを盗むのが今回のミッションの目的である。
俺は最大限に警戒してそこに入った。
~~~~~~~
部屋には明かりが点いていた。
俺はさっと周りを見渡す。
その前方には大きなスクリーン、机が少しあるくらいで後は何もなかった。
そしてーー見つけた。
スクリーンの前に立っている男を。
体格がかなり良く、短髪。スーツを身に纏って、携帯で電話をしている。
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