虚仮

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_ _ ____ _ _ 「○○! ・・・。ちょっと相談したいことが・・・。」 「おう。なんだ? 言ってみ。」  あぁどうしよう。相談しようと思って声かけたんだけど。    こいつなら    言いふらした    りしないだろうけど、     こんなこと 言って   避けられたりしないかな?  でも、どうしたらいいのか  分からない。・・・。  「―-っい おい 何なんだよ?」    「あのぉ~・・・。えっと、ボク   男子が・・ あの先輩が すきになっちゃったんだっ!!」  思い切って告げたその言葉に、友達は    何も言わず  嫌な顔して 帰って行った。  翌朝。   ヒソヒソ 僕を見て 笑う声  嫌なものを見たと 離れていく 人 人 人・・・。  そのなかに、今まで親しくしてきた友人が 混ざっている  と 気づいたときは 何も考えられなくなった。  もしかして・・・。やっぱり。いや でもそんな。    嫌な予感がする。やっぱり、黒板に何か、書いてあったりするのだ  ろうか?  教室に入ると、案の定 いろいろとされていた。  「ホモ。キメーんだよ。消えな。死ね」机や黒板が埋め尽くされる  ほどの字の羅列。  そして、あいつは・・・。  ボクに水をかけてきた。  「きたねえ。こっちに来るな。まさかとは思ってたけど、ほんとうにホモだとはな。俺たちも、かっこいいとかっておもわれてんのか? マジでないわ。それに、etc・・・」    やっぱり、こいつだったか。そうどこか冷静に分析していると、    「なあ、愛人。おまえこの様子じゃあの話 本当みたいだな」    聞こえてきたのは、だいすきな 初恋の相手。先輩の声  「愛人、オレ そういう趣味ないから。好きとかって男から見られ  んのは正直言って、気持ち悪い。   もう、友達とか先輩とかそういうのも やめてほしい。しゃべり  かけないでほしい。オレ達いい 先輩 後輩 だと思ってたのに   ざんねんだよ。 じゃ」     バイバイ。 と先輩はボクをあざ笑うような 憐れんでいるような  僕の大好きな 微笑みのような そんな笑い方をして。  去って行った。          
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