幼なじみ

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君と出会ったのは まだ肌寒い春のこと 大人に手を引かれ 私の前にいた あれから いくつの季節が 通り過ぎたのだろう あれから どれだけの思い出が 私たちに出来たのだろう 私が泣けば 君は一番に慰めてくれた 君が泣いたのは たった一度だけど 私が一番に傍に行った 私の背中を いつも預かってくれた 誰よりも君は 傍にいてくれた 泣きたい日は 君の傍に行く 不思議と帰る頃には 悩みを忘れている 怒りたい日も 君の傍に行く 君はいつだって 黙って聞いてくれた この気持ちは 恋じゃないけど 私は君が大好きです この気持ちを 言葉にするなら きっと友愛だよね 私はもうすぐ この町から出て行く でも 不安はないんだ だって私には 『帰る場所』があるから 行ってきます 今度帰ってきたら 笑顔で言ってね? 『お帰りなさい』って…
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