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あたしは昔っから男勝りな性格だった…訳では無い。
あの時の事がきっかけで、今のあたしがいる。
兄がいなくなったその日から…ずっと1人で戦ってきた。
ある日は、教室に入ろうと扉を開けた時に降ってくる水。
上履きに、頑丈に貼り付けられた画鋲。
そしてまたある日は男子と喧嘩。
痛かった。
とても痛かった。
体もそうだけど、心も痛かった。
あの時の出来事がたまにフラッシュバックする時なんかは、あんまり友達の所へは行かないようにしている。
もちろん、筑夜美なんか特に。
一番心配かけそうだから…。
ごめんね筑夜美。
あたしじゃ君を守れない。
だって本当は…
本当はあたし…。
筑夜美「氷雨?どうかした?」
氷雨「いや、何でもない!!」
普通の…どこにでもいるような女の子だから。
男勝りな性格だって、自分を強くするため。
筑夜美「…そう?」
氷雨「おう!!問題ないぜ!……そうだ筑夜美、最近暑くなってきたからプールとか海とか行きたいよなぁ…。…ふふっ…今度行くか( ´艸`)」
筑夜美「え…あぁ…うん////」
氷雨「なぁ筑夜美…こんな話の後で悪いんだけどさ…。」
筑夜美「うん?何?」
氷雨「あたしのこと…好き?///」
筑夜美「えっな…何で今更そんなこと…す…好きだよ……だだ大好き////」
氷雨「ありがとう、それなら良いんだ!!あたしも大好きだからさ/////」
違う……こんなのを聞きたかった訳じゃない。
嬉しいけど…。
筑夜美は昔のあたしを知ったらなんて思うだろう…。
嫌いになるかな…。
それだけは嫌なんだ…。
あたしは一度裏切りを知ってしまっているから…もし筑夜美があたしを嫌いになったらって思うと…。
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