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「恵哉!起きなさい!清水ちゃん来たわよ!」
「あと五分…」
「…はぁ」
ため息を吐いて階段を降りていった
「ごめんね~清水ちゃん…あの子まだ起きないみたい…わるいんだけど…」
「お邪魔しても良いですか?」
「ええ…別に良いけど、時間大丈夫?」
「大丈夫ですよ~」
* * * * * * * * * *
『布団が温いぜ』
俺は母親がお越しにきたのを切り抜け、布団の中にいた…
『ん?誰か登ってくる?』
耳を澄ますと、階段を上がってくるトタトタという音が聞こえてきた
「起きて~犬ちゃ~ん!」
…めんどい奴が部屋に入ってきた
「起きて~遅刻しちゃうよ~」
「ん~あと五分…」
「もう8時15分だよ!?」
「…自転車『がち漕ぎ』すれば間に合う」
「私の自転車壊れちゃったから、後ろに乗せてもらうんだけど?」
「お前の体重を合わせたらもっと速くなる…はず」
「…」
「ぐはっ?」
思い切りのしかかって来やがった…
「馬鹿なこと言ってないで、早く準備する!」
「…お前を置いてけばギリギリ間に合う」
「ふふふ…」
…清水が不適な笑いを漏らした?
「犬ちゃんが《男の子の聖書》を隠している場所は!」
大声でばらそうとする…だと!?
「わ、わかった!起きるから!」
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