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アカリが、彼の―安藤くんの腕の中にいる。
可哀想に、彼は優しいからあなたを受け入れてるだけなのよ。
そう心で呟く。
周りもさわざわとざわめく中で、アカリを中傷することばが飛び交う。
内容としては、アカリへの嫉妬が明らかで全く何を勘違いしてるのだろうかと思わされることばかり。
アカリが、安藤くんの大切なひとになる訳じゃないじゃない。
私は、周りを少しバカにするように鼻でクスリと笑った。
ふいに、安藤くんとアカリが立ち上がり彼の腕の中に包まれながら二人は広場から立ち去る。
途中、すれ違うとアカリは顔を伏せたけど、彼はこちらを向いていた。
"大丈夫、わかってるわ"と、彼へアイコンタクトを返し二人を見送った。その直後、安藤くんのファンクラブのお姉さま方が集まり始めた。
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