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"ねぇ、あかりさん。あなた、彼のこと好き?"
耳元で静かに尋ねる。コクりとうなずくのを確認してから彼に向かって大きな声で
「あかりさん、何で休んでたのか教えてくれないの。でも、貴方になら教えるって」
と伝えた。その瞬間からアカリの顔が曇って、涙を溢す準備が始まったことが分かった。ヤらしい女。
「え?泣いちゃうの?私に、彼の前なら理由教えるって笑顔で言ったのに?」
嘘だ。そんな話してない。ただ、ずっと優しく声を吹き込んでただけだ。ただ、事実なんてどうでも良かった。 彼に、不信感とアカリに動揺を与えたかっただけだから。
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