季節外れの桜

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「なんやこのへんな包み。」 「こっちには弓がおちてますよー。」 わけがわからないと首をかしげる。 なんで空から…。 …?! また気配を感じ上を見上げるとまたなにか落ちてくる。 『ボスッ』 とっさに俺はそれを受け止める。 「女子?!」 沖田が素っ頓狂な声をあげる。 自分の腕の中にいるのは異人のような格好をした女子。 足は見えているし服にはなにか固いものもついている。 しかし、 崎(なんちゅう別嬪な女子なんや…。) 結われていない髪は黒く柔らかく、肌は白く輝いて見える。 「間者…ですかね。」 今にも抜刀しそうな沖田。 本当なら監察方の俺が疑うべきなのだろうが、疑うことができない。
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