季節外れの桜

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綺麗な満月。何となく嫌な予感がする。 新撰組副長土方歳三は書き物の手を止める。 窓からまるで絵のような月が見える。 この予感が当たらなきゃいいが…。 「副長、山崎です。」 先程任務の報告を終えたはずの山崎。 なんだ?報告のし忘れか? 「入れ。」 いつものように声をかけるが山崎は入ってこない。 「どうした。」 「すんまへん。ちょっと荷物で両手塞がってて。開けてくれまへんか? 荷物? 疑問に思いながら障子を開ける。 そして目に飛び込んできたのは女子を抱えた山崎だった。
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