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客間につくと女をそっと下ろし布団をしく。
再び女を抱き上げ布団に寝かせると縄をとりだす。
「縛るとか気ぃひけるけど堪忍なぁ。」
折れてしまいそうな手首、足に縄をかける。
(なんでやろ。やっぱり間者に思われへん。こんだけ怪しいのに。)
顔にかかった黒髪をはらうと、整った顔が見える。
「あとはさるぐつわやねんけど…。」
チラッと女の唇を見る。
赤く柔らかそうな唇。
「はぁ…なに考えてんねん俺。監察方やぞ俺は。」
頭をふり邪念を振り払うとそっと唇に触れる。
指を突っ込み口を開けると指に舌が当たる。
…!あかんあかん。
もう一度頭をふり布を口に詰め、さらに上から布で口元をおおう。
そして監視をするため屋根裏にのぼった。
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