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…私と陸は同じ名字で、『ささき』。
お互いにオープンな性格も合って、初対面からすぐに仲良くなった。
それだけじゃなくて、陸とは席が隣ってこともあって良く話すし、一番仲良くしてる男友達だ。
陸は、二重で目はぱっちり、睫毛は長くて、笑うとキレイに弧を描く少し厚目の唇、鼻筋が通ってて、人の目を引くような容姿。
見る限りニキビなんかも全くないし、女の私よりよっぽどキレイな顔してる。
そして、極めつけは背は高いこと。(これは私の個人的な好みだけど)
面食いなわけじゃない私でさえ、最初陸のことを見た時は、目を奪われたくらいのイケメンだ。
女の子にかなり人気があって、学年ナンバーワンだとかツーだとか言われてるけど、陸には中学の時から付き合ってるというかわいい彼女がいて、陸がずっと彼女一筋ってことは周知の事実。
だから、陸に近寄ってくる女の子は陸を恋愛対象っていうよりはアイドル扱いしてる感じ。
陸は男の子にも人気があって、そうさせるのは性格の良さもあるんだと思う。
きっと陸は生涯、フラれることなんて無縁なまま過ごしていきそうだな。
普通の恋をするなら、だけど。
…いや、禁断の恋でも陸なら叶えそうな気がする。
それに比べて、全てが普通のなーんの取り柄もない私は…
「…………はぁ…」
無意識にため息をついて、コツンと窓に頭をぶつける。
私と付き合ってるのに他の子を好きになるって…やっぱり私に魅力がないってことだよね…。
自分に自信がある訳じゃないけど、自覚するとヘコむ~…。
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