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「こいつこいつ」
月城くんはそんな私を察してか、苦笑しながら掌を私に向ける。
「って……雑鬼?」
月城くんが出した掌には、雑鬼が乗って(というかずっと乗ってたけど)いた。
「ああ、それなんだが『キー!』お?」
雑鬼は月城くんの掌から飛び降りると急に光だした。
「わっ!」
部屋を白く照らすほどの光が発せられ、私は目をつむる。
「う……あれ?」
再び目を開けると雑鬼の姿はなく、変わりに優しく微笑む月城くんと、その胴体にしがみつく『小鬼』がいた。
「よしよし、ちょっと戻ったな」
「…がぅー」
………何これ?
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