壁に書かれたメッセージ

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――――おっ…鬼族の大将…!! 私は、無い運動神経をフルに使い、高速で頭を下げる。 恐らくこれを普段から使えるなら体育は5であろうスピードで。 そんな私を見て、月城くんは遠慮することもなく大爆笑する。 「フッ…フハッ…フハハハハハハハ!!ハッ…ハハハハハ!!」 「がぅ?」 うぅ…何か敗北感が… 「ハハハ…いっ、いやいや、お前は既に許されてるし、酒天童子って言っても今はこんな状態だからな。今なら…」 そう言って、月城くんは自分の胸辺りに抱き着いている酒天童子をそっと下ろす。 「がぅ?…うー…がうー!」 酒天童子は、下ろされたことが寂しいのか必死に月城くんに抱き着こうとする。 「ククッ…人間の子供くらいの力しかない」 ――――うわぁ…ドS… 月城くんは、酒天童子の頭を片手で押さえ付けてすごく愉快そうに喉をならす。 「うー!うー!」 …何あれ可愛い。 酒天童子は、腕を必死に月城くんの方向へと伸ばしながら可愛く唸っている。 あれが!!あれが幼女効果か!! 「クククッ、ほれほれ、もっと頑張れ」 「うー!…ぅ」 「!!」 ――――バッ 段々と瞳に涙が溜まってきた酒天童子を見て、月城くんは素早く胸に抱き締めて、涙をぬぐう。 「よしよし、悪かった。もうやらん」 「がうっ」
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